お久しぶりです、asamiです。
今日ご紹介する映画はこちら!
「こちらあみ子」
Filmarksさんのオンライン試写会に当選したので、一足先に鑑賞させていただきました。
早速ですが、ネタバレありの感想を書いていこうと思います。
以下ネタバレを含む項目がありますので、目次をご利用ください。

予告動画
https://youtu.be/EDQhuYZ8te0
簡単なあらすじ
広島に住む小学5年生のあみ子。
お父さん、お母さん、お兄ちゃんの4人で暮らしているあみ子は、とても純粋で素直で明るい女の子。
でも、そんな純粋なあみ子の行動は、次第に周りの人たちを振り回し困らせていく原因ともなっていく。
主な登場人物
あみ子(大沢一菜)
主人公であり広島に住む小学5年生の女の子。
純粋で素直でちょっと変わった性格だが、毎日元気いっぱいに過ごしている。
哲郎(井浦新)
あみ子のお父さん。
とても優しくていつもあみ子のことを考えてくれているように見えるが・・・。
さゆり(尾野真千子)
あみ子のお母さん。
書道教室の先生をしていて、お腹の中には赤ちゃんがいる。
作品について
「こちらあみ子」の原作は、小説家・今村夏子さんのデビュー作「あたらしい娘」(のちに「こちらあみ子」に改題)。
今村夏子さんは、この作品で第26回太宰治賞を受賞しています。
原作が映画化された作品は、他に「星の子」があります。
監督は、森井勇佑監督。
「星の子」の映画化を手がけた大森立嗣監督の助監督をしていましたが、原作を読んで衝撃を受けて映画化したいと思うようになったそう。
一緒に仕事をしていたプロデューサーに原作を読んでもらったことがきっかけで、映画化そして映画監督デビューとなったそうです。
観た感想
me
「広島に住む小学生あみ子の、元気いっぱいハートフルストーリー!!」
ちょっと意味わかんないですが、こんな感じの作品なんだろうなって思うはず。
でも、全然そんな感じじゃないですからー!!
そんな感じを期待してる人はあまりオススメできないかもなぁ。
以下ネタバレ含みます。
ネタバレするとこんなお話
広島に住んでいる小学5年生のあみ子は、父親と母親、兄の4人家族。
おそらく発達障害があるんですよね。
父親は再婚しているので、あみ子と兄は母親と血の繋がりはありません。
みんな仲良く暮らしているかと思いきや、母親のお腹の赤ちゃんが流産してしまったことであみ子がとった行動により、家庭崩壊が始まっていきます。
亡くなった赤ちゃんのお墓を庭に作って母親に見せたことで母親はうつ病になり、兄はこれまでに溜まってきたストレスが爆発して非行に走ってしまい、あみ子の大好きな同級生ののり君にしつこく執着してボコボコにされたり、最終的には父親にも嫌われあみ子はおばあちゃんちで暮らすようにと置いていかれて終わりってお話です。
ね?元気いっぱいハートフルストーリーじゃないでしょ?
終始観ていて辛かったです。
育った環境って大事(ネタバレあり)

https://ttcg.jp/theatre_umeda/movie/0867200.html
もうこれに尽きるなぁと。
作中には、あみ子と兄の生みの母親が登場しないので背景がよくわからないんだけど、どう見ても環境が良くない。
母親があみ子のことを「あみ子さん」って呼ぶんだけど、もうそれが不自然というか怖くて怖くてしかたなかったです
あと、兄の頭に昔から円形脱毛がある時点でやばいと思ったよね。
兄だけはあみ子のことを気にかけてくれていたけど、親は全くあみ子の話を聞こうとしなかったなぁ。
もう少し親が気にかけていれば、こんなことにはならずに済んだんじゃないかなと思ってしまいました。
応答しないトランシーバー(ネタバレあり)

https://news.yahoo.co.jp/articles/e525155f114bf72e71511ad7c27a16194e44c643
作中で、あみ子が誕生日ブレゼントに電池が切れたトランシーバーをもらうんですけど、
「応答せよ応答せよ、こちらあみ子」
ってあみ子がトランシーバーに話すシーンがあるんです。
電池が切れているのでもちろん応答はしないんですけど、これがあみ子の実生活とリンクしているんですよね。
あみ子の話って基本的に誰も聞いてくれないんですよ。
逆にあみ子も人の話を聞いていないんですけど、とりあえず会話が一方通行なんですよね。
そんな状況が応答しないトランシーバーとリンクしていて、あみ子が一生懸命「応答せよ」って言っているのが、誰か私の話を聞いてよ!って言っているようでした。
丸坊主の少年がいいキャラしていた(ネタバレあり)

https://mobile.twitter.com/amiko_2021/status/1537011717896810496
あみ子を見つけると必ず「あみ子じゃ!!」と大声をあげる丸坊主のクラスメイト。
この子が唯一の救いというか、とてもいいキャラクターでした。
何日も風呂に入っていないあみ子に臭いと言ったりからかったり、ちょっと嫌なやつなのか?とも思うけれど、なんだかんだ言って普通に接してくれる実はいい奴なんですよね。
あみ子は丸坊主くんの話は聞かないけど、丸坊主くんはちゃんとあみ子の話を聞こうとしてくれていて、ありのままのあみ子を受け入れてくれているようでした。
あみ子がおばあちゃんちに引っ越すことになった時の教室でのやりとりで、寂しそうな丸坊主くんの表情がちょっと切なかったなぁ。
まとめ
いかがでしたか?
もう観たよって人はメンタルやられていませんか?
観ようか気になっていた人は、これを読んで思ってたのと違うって思ったでしょう?
あみ子がこれからどんな未来を歩んでいくのかちょっと心配なところもあるけれど、あみ子なら大丈夫とも思えるから不思議だなぁ。
もし自分があみ子のように純粋で素直に生きていったら、今よりも生きやすくなるのだろうか?いや、そうはならないよな。
そんなことをぐるぐる考えさせられるお話でした。