ただ今のんびり運営中

検察側の罪人【ネタバレあり感想】正義とは何なのか?一線を越えた瞬間、正義は罪になる

こんばんは、asamiです。

今日は、やっと観ることができた

「検察側の罪人」

の記事を書いていきます!!

木村拓哉×二宮和也というトップスターの共演が話題になっていますよね!
この映画では、「正義とは何か?」をテーマとして、冤罪事件や政治家の汚職事件、ヤクザとの関わりなど現代における様々な問題を戦時中の話を絡めて描いた作品となっております。

自称・キムタクが出演している映画は欠かさず観ている旦那(実際はHEROの続編映画は観てないw)が、どうしても観たいということで、いつもなら1人映画しちゃうところだけど仕事の休みを合わせて観に行ってきました。
劇中、トイレのため席を外した旦那が、見逃した場面をどうしても観たいということで、まさかの観終わって次の回も連続で鑑賞してきましたwww
1度観ただけでは結構理解しにくい作品だったので、結果的には2度観ることができてよかったです!

観終わってから気づいたのですが、観た日は偶然にも8月29日でした。(観た人にはわかる日付です)

 

検察側の罪人

 

この記事にはネタバレを含む項目があります。
気になる方は、目次をご利用ください!

 

予告動画

あらすじ

東京地検刑事部で、事件発生直後から事件捜査に加わる本部系検事の最上毅(木村拓哉)は、昇進間近のエリート検事。
その刑事部に駆け出しの検事、沖野啓一郎(二宮和也)が配属されてきます。
沖野は、入庁時の研修を担当していた最上のセリフに心を打たれ、それ以来最上のことを尊敬するほどになっていたので、同じ刑事部に配属されてさぞかし嬉しかったでしょう。
そして同じ頃、入庁して2年の検察事務官・橘沙穂(吉高由里子)も念願の刑事部に異動になり、沖野の担当事務官として配属されます。
沖野が配属されて間もなく、老夫婦刺殺事件が発生。
犯人はまだ捕まっておらず、捜査を続けるうちに被疑者と思われる人物が数名浮上してきます。
すると最上は、その数名の中に見覚えのある名前を発見するのです。
松倉重生(酒向芳)・・・その男は、時効廃止法が成立する前に起きた未解決事件で、重要参考人とされていた男でした。
その名前を見た最上は、松倉だけに的を絞って沖野に取り調べを担当させます。
しかし、かたくなに否認し続ける松倉に対し、最上は別の容疑で逮捕させようと考え出すのです。
尊敬するほど最上を慕っている沖野でしたが、松倉に異常に執着する最上の姿を見て、不信感が芽生え始めます。
これは冤罪ではないだろうか・・・?
そう感じ始めた沖野は、最上と対立していくことに・・・。

つづきは劇場で。

 

主な登場人物

 

最上毅(木村拓哉)

東京地検 刑事部 本部系検事。
昇進間近といわれるエリート検事である。
担当した老夫婦刺殺事件の被疑者の中に、過去の未解決事件の重要参考人だった男を発見し、何としてでもその男を逮捕しようとする。

 

沖野啓一郎(二宮和也)

入庁5年目で最上と同じ刑事部に配属された若手検事。
研修の時に聞いた最上の言葉に心を打たれ、最上のことを尊敬している。
老夫婦刺殺事件の取り調べを担当することになるが、ある被疑者の男に異常なほど執着している最上の姿を見て不信感を抱くようになる。

 

橘沙穂(吉高由里子)

入庁2年目で憧れだった刑事部に異動してきた検察事務官。
沖野を担当することになる。
実は、ある目的があって検察事務官になっていた。

 

 

諏訪部利成(松重豊)

どんな物でも調達できる闇社会のブローカー。
最上と裏で関わりを持っている。

 

 

 

松倉重生(酒向芳)

老夫婦刺殺事件の被疑者の1人。
時効廃止法前に起きた未解決事件で、重要参考人とされていた男でもある。

 

 

丹野和樹(平岳大)

最上の大学時代の友人。
元弁護士で、衆議院議員に転身。
政界に強い影響力を持つ大物政治家・高島の秘書であり、娘婿でもある。
収賄事件の参考人として取り調べを受けることになる。

 

観た感想

 

me

自分の中の正義とは何か?を改めて考えさせられた!

こういうジャンルが大好きな私にとっては、とても楽しめました!
2回鑑賞したこともあってか、仕草やセリフなどを細かく観ることができて、正義についてや最近起きている出来事についてのメッセージもひしひしと感じることができました。

「検察側の罪人」は原作小説があるということですが、私は未読で鑑賞し、その後小説のネタバレを読ませていただきました。

原作と映画とでは所々内容を変えているみたいですが、個人的には映画の内容でも満足できましたねー。
ラストに関しては賛否両論あるみたいですが、もやもやしたラストが好きなので問題なかったです。。とはいえ、いきなり終わりますので心の準備をしておいてくださいw

以下、みどころについて箇条書きしていきます。

 

出演者の演技力(ネタバレあり)

検察側の罪人

私個人的な意見なんですが、昔からキムタクの演技がとても苦手で、キムタクが出演している作品のほとんどを観ていません。笑

だって、キムタクの演技ってキムタクなんだもん。(演技好きと思っている人ゴメン。)

それに対して、二宮くんの演技はすごい。私は勝手に彼は天才だと思っていますw
この映画を観たいと思った理由は、好きなジャンルだったことと二宮くんの演技が観たかったことだったんですが、今回のキムタクの演技はめちゃくちゃ良かった!!!

なんだろう?今まで、かっこいい役とか正義の味方的な役とかだったからなのか、罪人を演じているキムタクがとても新鮮でした。もちろん今回もかっこいいんだけどね。
エリート検事であることのプライドや、最上にとっての正義のあり方、その反面で見える恐怖や弱さ・・・最上という男のあらゆる表情を見ることができました。

映画の冒頭に怒鳴るアドリブを入れることで、みんなを自然にビックリさせることを監督に提案したりもしていたそうで。
そのシーンを観るとみんなの驚き方が本当に自然だったし、観ているこっちもいきなりでビックリしましたw

アドリブといえば沖野(二宮くん)が松倉(酒向さん)を取り調べる時のシーン。
沖野がいきなり松倉を怒鳴り自供させようとするシーンなんですが、あのシーンでは二宮くんも酒向さんもお互いが台本に載っていないセリフや行動をしていたそうで、その場にいた橘役の吉高さんの恐怖に怯えた顔は見たままの表情なんだそうですよ。あれは観ているこっちまで恐怖にさせられるシーンでした。
二宮くんのあそこまでの演技ができたのも、不気味で気持ち悪い松倉を演じた酒向さんの名演があったからなんだろうなぁと感じましたね。
あのシーンだけ何回も観たいなー。

その他、吉高さんやベテラン俳優の松重さんなど、出演陣みんなの演技が素晴らしかったですね。

 

正義と罪は紙一重?(ネタバレあり)

検察側の罪人

 

みなさんが思う「正義」とは何ですか?

 

正義って辞書で調べると、道徳的な正しさに関する概念だとか、人の道にかなって正しいことなどと書かれていますが、正義とはこうだ!!という答えってないですよね。
一概に、人を殺したとしても、殺した理由によってはそれが正義だと言われる場合もあります。

この映画では、それぞれの人物が考える「正義」を見ることができました。

 

最上が担当する老夫婦刺殺事件の被疑者として浮上した松倉は、学生時代に最上が利用していた学生寮の娘を殺した未解決事件の重要参考人だったため、松倉を憎む最上は今回の事件の容疑者として何としてでも逮捕したかったんですよね。
だから本当の犯人が出てきたときには、そいつを殺してまででも松倉を犯人にしたかった・・・罪を犯しても、松倉を法で裁くこと、これが最上の正義なんですよね。

 

対する沖野は、悪いことは悪い!間違っていることを正す!白黒はっきりさせる!ということが正義だと考えている、一般的な正義のあり方とも言えるのかな。
だから、自分が間違っていると思うことをハッキリ言える人をちょっと羨ましく思っているんですよね。
尊敬している最上の正義のあり方がおかしいと気づいたときの、裏切られた感や戸惑いはすごく感じたでしょうね。

そして、検察事務官の橘さん。
彼女はキャバクラに潜入して暴露本を出していたという過去があり、刑事部にはパワハラやセクハラなどを暴露する目的で異動してきています。
彼女にとっては、組織に潜入して人を利用してでも起きている問題を調査し暴露することが正義なんでしょうね。

 

それぞれに感じたことは、正義だと思っていることって罪悪感を感じないということ。
悪いと思ってやっていたら、その時点で正義ではないですもんね。

最上は、ラストで自殺した友人の無念を晴らすために新たに行動しようとしていたり、2階から沖野を見下ろすシーンを見ていると、今まで自分がしてきたことは悪いことじゃないと思っていますよね。

松倉が犯した罪についても自分で悪いと思っていないですし、ブローカーの諏訪部も最上に頼まれればどんな犯罪でもするというように、自分の行いを正義だと思っているのでしょう。

沖野以外は間違ったやり方をしているように感じてしまいますが、松倉を許せない最上がしたことだって、自分が最上の立場になったら同じことを正義だと思ってしているかもしれない・・・。

正義と罪ってほんと紙一重ですよね。

 

今の日本について考えさせられる

検察側の罪人

この映画には、冤罪事件や政治問題、宗教、ヤクザとの関わりなど今日本で起きている問題についても描かれていました。

最上が松倉を逮捕するために、本当の犯人から聞いた犯行内容をすらすらと話すシーンはゾッとしましたねー。
捜査機関による冤罪ってこういう風にして作られるのかなって。

そんな冤罪で逮捕されてしまった人を釈放させることが目的の弁護士が支持されていたり、パワハラセクハラを暴露しようとしていたり・・・政治についても警察についても、ヤクザと裏で繋がっているのは昔からよくあることだしね。

 

映画の中に、戦争の話がちょこちょこ出てくるんです。
「インパール作戦」の話なんですが。
この作戦って、日本がインドの都市インパールを攻略するために行った作戦で、かなりむちゃくちゃなことをしたせいで沢山の日本兵が死んだ、「史上最悪の作戦」と呼ばれているものなんです。

作戦の失敗を部下のせいにした牟田口廉也の話が有名なんですが、この話も映画の話にすごくリンクしているというか。
当時のような体質が、形は違えども今でも残っているってことを監督は伝えたかったんだろうなぁ。

そんな問題を改めて考えると、何が正しくて何が間違っているのかさえもわからなくなってきてしまいます・・・。

もはや、正義を語る人は偽善者だと沖野が言われたように、正義という言葉なんて存在しないのではないかと思ってしまいますね。

 

個人評価

 

1度観ただけでは展開が早すぎたりしてわかりにくいかもしれないですが、出演者の演技に惹きつけられてしまい、気づけば2時間たっているくらい集中していましたねー。
2回目もあっという間に観終わってしまいましたw

原作ファンからは不評のようですが、個人的には大満足の作品でした。
まぁ、1回だけの鑑賞だったらもう少し評価下がってたけど。
好きなジャンルなだけに、何回でも観られるかもw
二宮くんと酒向さんの取り調べシーンはぜひとも観ていただきたい!

 

me

個人評価は4.0です!

6 COMMENTS

Kamoko

ブログの内容が良かったので、映画に興味がでましたよ~

内容もasamiさんの考えもよく伝わってくるし、映画を細部まで見てるんですね。すごいです(^_^)

世の中、各人に各人の事情や信仰や教育があって、誰かが誰かを間違ってると断言することはできませんよね。。
なかなか難しいです。
だからこそ、自分の信念を持ちたいと思うのです…

返信する
asami

わー!ありがとうございます(T ^ T)うれしいです!
2回観たあげく、記事書き終わるまでめちゃくちゃ考えてました。笑

そうですね。客観的から見て間違えてると思っても、本人はそうは思ってないですしね。
明らかにおかしいことをしていない限りは、受け入れるのも大事なのかもしれません。
難しいです(~_~;)

返信する
hiro

hiroも今までの爽やかヒーローなキムタクは鼻につく。キャラが最初から固まってて、そこからの成長もないし意外性もないんだよね。だけど今回良かった。「2046」「武士の一分」も時間があったらどうぞ。キムタクは本来は上手いというのがわかります。
ニノは求めてるところが高くて、まだ予測の範囲内だったかな。飛び抜けてほしいです。でも、例のシーンはアドリブだというのは知らなかった。驚き〜。

返信する
asami

そうなんですよね・・・。いつもキムタクw
今回はかなり違いましたねー!悪い人もできるんですね。
2046観てみたいです!
二宮くんの演技、すごかったです!
ほんと、まだ伸びそうですね!
取り調べのシーンで、沖野が松倉の真似をして口をパッってやるところ、アドリブらしいですよ。すごい・・・

返信する
いごっそう612

この映画、面白そうと思っていたんですが‥やはり!

キムタクも進化してきたのかな?。今までと違う役柄で進化して欲しいです。

しかし、2回観るとは、しかも連続で!旦那さんもけっこう映画好きなんですね!

返信する
asami

個人的にはおもしろかったですねー!
キムタクは今までの役と全然違いますよ。かなり良かったです!
まさか連続で観るとは思ってもいませんでした(^_^;)
旦那が2回観ることができたのは、おそらく好きなキムタク映画だったからですねw

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

error: Content is protected !!